暗号資産市場概況

• BTC（+0.14%｜現在価格：111,449 USDT）：BTCは依然としてレンジ形成と底値固めの局面が続いています。1時間足では短期移動平均線が再びMA30を上回り、短期的な価格安定を示していますが、依然として明確な反転パターンは現れていません。MACDではゴールデンクロスが発生し、モメンタムが強い動きを示すものの、その勢いはやや減速傾向です。出来高の大幅な増加は見られず、現在の反発は限定的な回復にとどまっています。BTCが111,000を維持すれば、直近高値の112,500付近を目指す展開となりますが、維持できなければ110,000という重要なサポート水準まで押し戻される可能性に注意が必要です。
• ETH（+0.45%｜現在価格：4,582 USDT）：ETHは短期的にBTCを上回るパフォーマンスを見せており、価格は短期移動平均線の上で推移し、強気のチャート構成となっています。MACDのゴールデンクロスも続いており、モメンタムは増加傾向で、力強さが持続しています。出来高も徐々に増加しており、リバウンド局面での買い需要の厚さがうかがえます。ETHが4,580を上回って推移すれば、4,700～4,800レンジのテストが見込まれます。短期サポートは4,500と動的なMA10です。
• アルトコイン：市場全体で回復基調が強まっており、主要なアルトコインの多くが上昇しています。Fear & Greed Indexは51に上昇し、資金流入と市場楽観の兆しが見られます。市場参加が増加し、短期的な回復が継続する可能性があります。
• マクロ：8月26日、S&P 500は0.41%高の6,465.94、ダウ・ジョーンズは0.30%高の45,418.07、ナスダックは0.44%高の21,544.27で取引を終えました。8月27日02:15（UTC）時点でスポット金は3,384米ドル/オンスとなり、過去24時間で0.28%下落しています。

トレンドトークン

IP Story Network（+10.82%、時価総額：15億5,100万米ドル）

Gateの市場データによれば、IPトークンは現在6.192米ドルで、過去24時間で約10.82%の上昇です。Story Networkは知的財産（IP）やデータ資産に特化した分散型プロトコルで、クリエイターに対してIP登録・追跡・コラボ・収益分配など、検証可能かつ流通可能なデジタルクリエーションのインフラを提供します。ネイティブトークンSTORYはガバナンス機能、プロトコル手数料の支払い、エコシステムインセンティブに利用され、プラットフォーム上で様々なクリエイター報酬メカニズムを支えています。

今回のIP価格の急騰は、2025年開催予定の「Origin Summit」発表などポジティブな材料によるものです。このサミットはIP・AI・暗号資産の交差領域に焦点を当てています。HYBE、The Black Label、Grayscale、Animocaなどの著名な戦略パートナーが参加し、クリエイターエコノミーおよびWeb3の文脈でプロジェクトの存在感を高めています。Story Networkはまた、@psdnaiとのAIデータ協働貢献プロジェクトも予告しており、ユーザーは音声アップロードやイベント参加でPoseidon Pointsを獲得できるなど、トークンの新たなユースケースと価値提案が示されています。

AURORA Aurora（+69.12%、時価総額：7,635万米ドル）

Gate市場データによると、AURORAトークンは現在0.11820米ドルで、24時間で69.12%高と急騰しています。AuroraはNEAR Protocol上に構築されたEVM互換ネットワークであり、ハイスループット・ローコストのEthereumスケーリングを実現します。エコシステムにはAurora Engine、Aurora Cloud、マルチチェーン向け展開ツールなどを含み、ステーブルコインやGameFi、DePINなど幅広いアプリケーションをサポートしています。

この急騰は、エコシステム拡大やインフラ整備の進展が主な要因です。特にHuman ProtocolのAurora参画が発表され、分散型労働コーディネーションや公正な報酬支払いがオンチェーンで実現、Auroraの実用性とスケーラビリティが一段と強化されました。また、Auroraチームはバーチャルチェーンを活用したステーブルコイン専用チェーンの創設も提案しており、これにより展開コスト低減・予見可能性向上が期待され、金融分野での用途拡大と市場の期待が高まっています。

NMR Numeraire（+134.25%、時価総額：1億4,800万米ドル）

Gate市場のデータによると、NMRトークンは現値18.829米ドルとなり、24時間で134.25%の大幅上昇を記録しています。NumeraiはAIと分散型モデルを融合したクオンツヘッジファンドプラットフォームで、世界中のデータサイエンティストが株式市場予測モデルを提供可能です。NMRはモデル提出のインセンティブ、検証のステーキング、予測精度報酬に用いられます。

今回のNMR急騰は、JPMorganがNumeraiファンドに5億米ドルの戦略キャパシティを割り当てたという大きな発表が起爆剤となりました。これはAI駆動型クオンツ戦略への機関投資家による強力な支持を示すものです。また、NMRが「AI時代のヘッジファンド」として市場統合への期待から、投資家の関心と需要が急増しています。

アルファインサイト

Google Cloud、機関投資家向け金融グレードのLayer 1ブロックチェーンGCULを発表

Google Cloudは独自開発のLayer 1ブロックチェーン「Google Cloud Universal Ledger（GCUL）」を発表し、現在プライベートテストネットで運用中です。GCULは金融機関向けの中立性・スケーラビリティ・24時間体制サポートを重視し、商業銀行発行のオンチェーン通貨のネイティブサポート、24時間対応の資本市場インフラ、プログラマブル決済や代理執行を可能とするエージェント機能（自動執行機能）を標準搭載しています。さらに、従来のLayer 1がSolidityを使うのに対し、GCULはPythonベースのスマートコントラクト実行環境を採用し、差別化を図っています。

Googleの膨大なエコシステム（クラウド、広告、Androidなど）を背景に、GCULは数十億規模のユーザー基盤と数百に及ぶ機関パートナーとの連携体制を有し、「金融インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス」として機関投資家向けトークン資産管理やオンチェーンでの決済の新たな業界基準となる可能性があります。

実際にGCULはシカゴ・マーカンタイル取引所（CME Group）と連携し、トークン化された商品決済やオンチェーンでの決済基盤のパイロットプロジェクトを進行中です。Googleは今後数カ月以内にさらなる技術的詳細を発表する予定です。

Aave、TVLで過去最高を更新し米国大手商業銀行規模に迫る

DefiLlamaデータによると、分散型レンディングプロトコルAaveのTVL（総預かり資産）は411億米ドルを超え、史上最高を記録しました。これは、米国商業銀行の上位54行の規模に並び、Prosperity Bankの384億米ドルの預金を上回り、Bank OZKとの差も3億米ドル程度と僅差です。

Aaveの未返済貸付額は289億米ドルに上り、これを含めると総運用資本は700億米ドル超となり、米国銀行業界トップ37行内、商業銀行セクター上位1.7%に該当します。創業者Stani Kulechov氏は、Aaveが中央銀行に依存しないオープンな金融ネットワークとして機関の利回り獲得を可能にし、DeFiが従来金融を一部置換する構造的ポテンシャルを持つ点を強調しました。

AaveはDeFiレンディング市場で約50%のTVLシェアを持ち、2位Morphoのおよそ6倍の規模で市場を圧倒。こうした圧倒的な信頼と資本の集中は、安定性やセキュリティを重視するリテール・機関双方からの厚い支持を反映しています。


参考文献

• Gate, https://www.gate.com/trade/BTC_USDT
• Farside Investors, https://farside.co.uk/btc/
• Gate, https://www.gate.com/trade/ETH_USDT
• Farside Investors, https://farside.co.uk/eth/
• Gate, https://www.gate.com/crypto-market-data
• Investing, https://investing.com/indices/usa-indices
• Investing, https://investing.com/currencies/xau-usd
• X, https://x.com/TheOneandOmsy/status/1960483742083903592
• Cryptoslate, https://cryptoslate.com/aave-reaches-41-1-billion-tvl-record-equivalent-to-being-the-54th-largest-us-bank/

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